車両部分の大まかな比較です
B 《解説》
車両部分Bでは、全損時諸費用、車両無過失事故、新車特約について比較します。
●「全損時諸費用」ですが、全損になった時に余計に支払われるもので、車両保険金額の10%で20万円限度が多いですが、違うところもありますし、ないところもあります。
●「車両無過失事故」とは追突されたとか、センターラインオーバーの車にぶつけられたとか、明らかに過失のない事故の時、本来は相手がすべて払って自分の保険は使わず問題はないはずですが、世の中いろんな人がいるので、必ずしもすんなりいくとは限らないようです。
そんな時に、もう面倒だからと自分の車両保険を使うと当然無事故割引が減ってしまい、翌年からしばらくは保険料が上がってしまうわけです。
ただ昔は事故有等級とかはなかったので、20等級になっている人にとってはさほど保険料も上がらず使う場合もかなりあったそうです。ところが今はけっこう保険料も上がるので、このような特約ができたのかもしれません。
この特約は条件がいろいろありますが、主なものでは相手方の車および運転者または所有者が確認できる場合に限るとか、新車特約や超過修理等をした場合には適用されないとかがあります。もう一つ大事な条件があるのですが数社を除き多くの会社では書いてありません。どういうことかと言うとこの無過失になるには満期の更改の時に同じ保険会社で更改することが条件なんです。たぶん業界ではあまりにも当たり前のことなので言及してないと思うのですが、1社だけは更改時に他の会社に代えると3等級上がりますとあり、本来の姿だと思います。
この特約はほとんどの会社で自動セットですが、一部の会社ではオプションです。
各社の違いはほとんどないので、ついているかいないかの確認になります。
●「新車特約」とは、昔から車両保険の保険金額は新車の時が一番高く、更新のたびに下がっていくものでしたが、いつでも新車が買えるように新車の時の保険金額を変えないようにしようというものです。
建物の火災保険などはかなり昔から新築の家が建てられるような保険金額で契約できたそうですが、車の車両保険もいつでも新車が買えるような方向に向かっているようです。
<加入可能期間>
まだ全ての会社で新車を買えるわけではありませんが、2023年1月時点では15社は61ヶ月の間は新車が買えるというもので、61ヶ月を超えても条件が満たされれば新車特約を続けられる会社が大手を中心に6社にもなっています。そのほかは25ヶ月以内とか11ヶ月以内という会社もあります。
<支払条件>としては
@事故で全損になった場合、または修理費が新車価格の50%以上となった場合。
A90日以内に買替または修理すること。
@についてはどこでも同じですがAは一部違う会社があるのでその際は違いを明記します。
全損時諸費用 | 車両無過失事故 | 新車特約 | |
---|---|---|---|
東京海上日動 |
全損時や超過修理をした場合は車両保険金額の10%(上限20万円、下限5万円)が支払われます |
解説の内容に追加です 2021年4月1日の改定で新車特約や超過修理等をした場合でもノーカウント事故になります |
●満期日が新車の登録年月の翌月から61ヶ月を超えても始期日の保険金額が新車保険金額の50%以上であればセットできます |
損保ジャパン | 全損時、保険金額の10%(20万円限度)または10万円のいずれか高い額が支払われます | 解説の内容に追加です 2022年1月改定 パンフレットには書いてありませんが、今までは新車特約や超過修理等をした場合はノーカウントになりませんでしたが、改定でノーカウント事故になります |
●2023年1月改定より変更以下の表示がパンフレットから消えました。 |
三井住友海上 |
車両保険金額の10%(20万円限度)ただし、保険金額が100万円以下の場合は10万円
倍額払い有り |
解説の内容に同じです
●車両全損(70%)特約で支払いがある場合も適用されません |
2020年1月改定により変更 |
全損時諸費用 | 車両無過失事故 | 新車特約 | |
あいおいニッセイ同和損保 |
全損時や盗難に遭った場合、車両保険金額の10%(上限20万円、下限10万円)が支払われます
倍額払い有り |
解説の内容に同じです |
2020年1月改定により変更 |
AIG損保 |
2022年1月改定 車両臨時費用特約の改定 保険金の支払い要件を「保険金を支払った場合」に変更します |
解説の内容に同じです |
●満期日が新車の登録年月の翌月から |
共栄火災 | 全損時、車両保険金額の10%(20万円限度)が支払われます |
2020年1月改定 自動セットに |
満期月が新車の登録年月の翌月から61ヶ月以内であればセットできます |
全損時諸費用 | 車両無過失事故 | 新車特約 | |
日新火災 | 全損時、車両保険金額の10%(20万円限度)が支払われます | 解説の内容に同じです |
2020年1月改定により 満期月が新車の登録年月の翌月から 61ヶ月を超えても車両保険金額が新車保険金額の50%以上であればセットできます |
セコム損保 | 全損時、車両保険金額の10%(20万円限度)が支払われます | 解説の内容に同じです | なし |
楽天損保 | 全損時、車両保険金額の10%(20万円限度)が支払われます | 解説の内容に同じです |
●満期日が新車の登録年月の翌月から61ヶ月以内の契約にセットできます ただし、長期契約では60ヶ月を超えていても契約できますが、61ヶ月以内に末日がある保険年度までが有効になります |
CHUBB(チャブ保険) | 全損時、車両保険金額の10%(20万円限度)が支払われます | 解説の内容に同じです | なし |
全損時諸費用 | 車両無過失事故 | 新車特約 | |
ソニー損保 | なし | なし |
満期月が新車の登録年月の翌月から61ヶ月以内の契約にセットできます |
アクサダイレクト | 全損時、車両保険金額の5%(10万円限度)が支払われます | なし | なし |
三井ダイレクト損保 | 全損時、車両保険金額の10%(20万円限度)が支払われます | なし |
2020年1月改定により追加 対象は自家用8車種です |
チューリッヒ保険 | 全損時、車両保険金額の5%(10万円限度)が支払われます | なし | なし |
セゾン自動車火災 | なし | 解説の内容に同じです |
●解説の内容の@、Bに同じです |
全損時諸費用 | 車両無過失事故 | 新車特約 | |
SBI損保 | 全損時、車両保険金額の10%(20万円限度)が支払われます | なし | なし |
イーデザイン損保 | 全損時、車両保険金額の10%(20万円限度)が支払われます | 解説の内容に準じますが、2022年1月改定 新車特約を使った場合でもノーカウント事故になります |
●買替の場合は「再取得時諸費用保険金」として新車価格が300万円超の場合は一律30万円、100万円超〜300万円以下の場合は、保険金額の10%、100万円以下の場合は一律10万円が支払われます この時は全損時諸費用は支払われません |
JA共済 | 全損時、車両共済金額の10%(20万円限度)が支払われます | 解説の内容に同じです |
2020年1月改定により追加になりました |
こくみん共済coop | なし | 解説の内容に同じです |
●最初の車検の満了日の月末までに契約期間の満了日が含まれる場合、契約にセットできます |